リスク管理のために必ず使いこなしておきたいトラリピ運用試算表。
そのトラリピ運用試算表の使い方をこの記事では徹底解説します。
運用試算表を使わないといけない理由は下記です。
- リスク管理が甘くなる
- 本当に必要な資金を把握できない
- ロスカットレートを把握できない
トラリピを本格運用する際に、運用試算表は必須中の必須
2日〜3日操作すれば、使いこなせるようにあるので、この記事を参考に運用資産表を使いこなしましょう。
目次
トラリピ運用試算表を使えば、リスク管理+自分好みの設定ができる
トラリピ運用試算表でわかることはたくさんあります。
- 必要資金
- ロスカットレート
- レンジを変更した時に、ロスカットレートはどう変わるのか?
他にもたくさんわかることがありますが、本当に見ないといけない箇所はそれほど多くありません。
運用試算表を使いこなすだけで、リスク管理能力が格段にアップしますから、この記事で使い方をマスターしてくださいね!
トラリピ運用試算表の使い方と見方〜使える使えないで実績変わります〜
運用試算表は「MENU」→「トラリピ運用試算表」で見ることができます(上記画像)
今回は当ブログの「トラリピ100万円設定」でシミュレーションです!
100万円設定おさらい
100万円設定は「豪ドル/NZドル」と「加ドル/円」での運用を想定しています。
各通貨ペアの設定は下記の通りです。
通貨ペア | 設定 |
豪ドル/NZドル (AUD/NZD) | 買:1.00200~1.15000 売:1.15400~1.30200 トラップ値幅:0.00400 最大必要資金:33万8000円 |
通貨ペア | 設定 |
加ドル/円 (CAD/JPY) | 買:73円〜93円 売:93円〜113円 トラップ値幅:0.400 最大必要資金:65万8920円 |
【豪ドル/NZドル買い設定】
【加ドル/円買い設定】
※ 当記事では買い設定のみ解説します(記事が長くなりすぎるため)。
売り設定も同じように操作できます。
運用試算表の入力方法
運用試算表には下記の手順で入力します。
- 「対円通貨」か「対米ドル等通貨」か選ぶ
- 「買い新規」か「売り新規」か選ぶ
- 入力フォームに数値を入力する
- 対米ドル等通貨の場合は「レート取得」をクリックする
- 「計算スタート」をクリック
【運用試算表の画像】
豪ドル/NZドルのシミュレーション
では、豪ドル/NZドルでシミュレーションしてみましょう。
先ほど紹介した「豪ドル/NZドル買い設定」を運用試算表に入力していきます。
運用試算表の入力画面と重要ポイントをまとめました。
【豪ドル/NZドル入力】
【豪ドル/NZドルシミュレーション結果】
「ロスカット」と「必要資金の合計」が最重要
・運用予定額:自由に変更してOKです。変更するとロスカットが変わります。
・ロスカット:一番重要です。運用予定額と仕掛けるレンジ幅、トラップ本数によって変わります。
・必要資金の合計:仕掛けるレンジ幅(1.15→1.02)の注文が全部発生した時に必要な資金。必要資金の合計額ピッタリに運用予定額を入力すると、1.002がロスカットになります(レートによって若干ズレることが多いです)
※上記の例は、運用金額20万円でシミュレーションしており、「運用資金20万円の場合、1.15NZドル→1.04902NZドルになるとロスカット」という見方です。
加ドル/円のシミュレーション
続いては、加ドル/円です。
【加ドル/円入力】
【加ドル/円シミュレーション結果】
ロスカットと必要資金の合計が最重要なのは一緒
・運用予定額:自由に変更してOKです。変更するとロスカットが変わります。
・ロスカット:一番重要です。運用予定額と仕掛けるレンジ幅、トラップ本数によって変わります。
・必要資金の合計:仕掛けるレンジ幅(93円→73円)の注文が全部発生した時に必要な資金。必要資金の合計額ピッタリに運用予定額を入力すると、73円がロスカットになります(レートによって若干ズレることが多いです)
※上記の例は、運用金額50万円でシミュレーションしており、「運用金額50万円の場合、93円→76.245円になるとロスカットする」という見方です。
豪ドル/NZドル、加ドル/円の運用に必要な資金
運用試算表は1つの通貨ペアしかシミュレーションすることができません。
複数通貨ペアを運用する場合は1つ1つのシミュレーション結果を合計する必要があります。
- 豪ドル/NZドル必要資金の合計:33万996円
- 加ドル円必要資金の合計:65万8920円
- 両方の合計:98万8926円
ただ、ここで気をつけないといけないのは必要資金の合計は全部の注文が発生した時に掛かる金額だということです。
全部の注文が発生するケースはレアなので、必要資金の合計額に達さなくても運用はできます。
では、具体的にどのような値動きでロスカットになるのか片方の通貨ペアだけ暴落したケースを例に見ていきましょう。
トラリピ運用試算表の使い方〜片方の通貨ペアだけ暴落したらどうなるのか?
当ブログでは複数通貨ペアを運用しています。
では、「加ドル/円」だけ暴落した場合、どうなるのでしょうか?
加ドル/円が93円から70円まで暴落したケースを考える
上の画像は加ドル/円を65万円で運用した時の運用試算表です。
ロスカットは73.182円となっています。
仮に加ドル円が93円から70円まで暴落してしまったらロスカットになるわけですが、豪ドル/NZドルの動き次第ではロスカットされません。
【片方だけが下落した場合の計算】
- 「豪ドル/NZドル」「加ドル/円」の2つを運用資金100万円で運用する
- 加ドル/円が70円まで下落した際に必要な金額は81万円(運用試算表で計算)
- 豪ドル/円に必要な資金が19万円以下ならロスカットしない計算
- 豪ドル/円が1.05261以上ならロスカットしない
→レートによって若干ロスカットは前後します(ギリギリまで我慢しないようにしてください)
【加ドル/円の運用予定額を81万円にするとロスカットは70円以下に】
【運用額19万円時の豪ドル/NZドルロスカット1.05261NZドル】
「加ドル円の必要資金+豪ドル/NZドルの必要資金>預託証拠金」になった時にロスカットするので、どれか1つの通貨ペアが暴落してもロスカットしないケースもあります。
これを利用して、通貨ペア分散でリスクを減らせるんです。
通貨ペア分散でリスク減
複数通貨ペアに分散した方がリスクが減る理由は下記です。
- 複数通貨ペアが同時に大暴落する確率は1つの通貨ペアが大暴落する確率より低い
- 複数ペアだと複数運用分のお金を入金するので、資金が豊富になりやすい
2020年のコロナショックでは豪ドルが暴落しましたが、ドル円やユーロ円はそこまで暴落しませんでした。
なので、私自身はロスカットに至らず(結構余裕で大丈夫でした)
豪ドル円だけで運用していた場合はロスカットしていた可能性が高い事例でした。
当ブログのプランで通貨ペアを多くしているのも、リスク分散のためです。
ただ、先進国の主要通貨で運用しないとリスクが高まってしまうので、その点には注意です(当ブログではそのような通貨での運用を省いています)
トラリピ運用試算表を使わない人ほど大損しやすい
トラリピ運用を始める前、始めてからもトラリピで失敗した人のブログをたくさん見てきました。
2020年のショックでは為替がかなり変動したので、ロスカットした人も少なくありません。
ただ、ロスカットした人の多くは運用試算表を使っていませんでした。
リスク管理には運用試算表が必要不可欠
この記事に書いたように、リスク管理をしっかりするには運用試算表の活用が必要不可欠です。
- ロスカットレートはいくらなのか?
- 必要資金の合計はいくらなのか?
- 複数通貨ペアを運用する時のリスクは?
- レンジを外れた時に、どこまで耐えられるか?
- ロスカットを防ぐにはどれくらい入金すればいいか?(下落時・緊急時)
こういったことが運用試算表で全てわかります。
最初はめんどくさいかもしれませんが、数日でマスターできるものなので、運用試算表は必ず使うようにしてください。
1人1人耐えられるリスクは違います。
運用試算表で事前に戦略を練る
暴落が起こってから戦略を練ってしまうのは少し遅いです。
緊急時には次のようなことが起こります。
- かつてない値動きで、冷静さがなくなる
- みんなログインするので、サーバーが落ちる可能性がある
サーバーが落ちてしまったら、どうすることもできません。
2020年のショックではトラリピだけではなく主要な証券会社のサーバーも落ちてましたので、緊急になる前に対処する必要があります。
危険を事前に回避するためにも、戦略は事前に練るようにしましょう。
運用試算表の使い方はいじり倒して覚える
運用試算表はあくまでシミュレーションなので、どんなことをしても大丈夫です。
一番早く運用試算表をマスターする方法は2日〜3日運用試算表をいじり倒すことです。
数日見続ければ、運用試算表はほぼ完璧にマスターすることができます。
思ってたより簡単だと思いませんか?
その数日の手間を省くか省かないかで、将来のリスクが変わります。
大損の確率を少しでも減らしたい方は運用試算表を必ず活用しましょう。
まとめ:トラリピ運用試算表の使い方はそれほど難しくない!早い段階でマスターしよう!
トラリピ運用試算表はロスカットを回避するために、とても重要です。
数日の操作でほぼ覚えられるので、必ず活用できるようにしましょう。
ロスカットの危機はいつやってくるかわかりません。
明日やってくるかもしれませんし、10年間来ないかもしれません。
「備えあれば憂いなし」
運用試算表はトラリピにおける「備え」です。